不登校35万人・ひきこもり146万人へ。孤立を防ぐ「共同生活型の居場所」を滋賀・米原に開設

元ひきこもり当事者の代表が率いるチームパッショ ン、空き家と耕作放棄地を活用した「信頼が生まれる環境」の科学的検 証へ挑む

不登校やひきこもりの居場所づくりを手がける一般社団法人チームパッション(所在地:滋賀県、 代表理事:西村勉)は、滋賀県米原市の古民家と耕作放棄地を活用し、生きづらさを抱える人が 一定期間暮らすことのできる共同生活型の居場所・シェアハウス「かえる場所」を新たに開設いたします。
あわせて、古民家の安全改修および生活環境整備のため、目標金額100万円のクラウドファンディングを開始いたしました。
代表の西村は、京都の大学で環境要因とうつ病・孤独を研究する現役の研究者であり、自身も高校時代に不登校・ひきこもりを経験した当事者です。本プロジェクトでは、従来の 「学校復帰や早期就労を目指す支援」とは一線を画し、自然豊かな環境での共同生活を通じて人への信頼を取り戻すプロセスを、実践と科学的検証の両面から社会へ提示します。

なぜ今、この居場所が必要なのか:急増する当事者と 「個別支援の限界」

文部科学省の調査で小中学生の不登校児童生徒数が約35万人と過去最多を更新し、内閣府の調査でもひきこもり当事者が全国で推計146万人にのぼるなど、社会的孤立の深刻化は待ったなしの社会課題です。
これまでの研究でも、回復の第一歩には「信頼できる大人や他者との関係づくり」が重要とされて います。しかし、現場では「相性の合う支援者をすべての居場所に配置することは難しい」「専門 家との1対1の対話だけではプレッシャーを感じてしまう」といった構造的な限界に直面していまし た。
そこでチームパッションは、「誰を配置するか」ではなく、「どんな日常環境であれば自然と人への 信頼が生まれるのか」という環境アプローチに着目しました。

「かえる場所」が提案する3つの独自アプローチ

1.「支援する人/される人」を分けない、日常の共同作業
朝起きてご飯を食べる、畑仕事をする、ニワトリに餌をあげる、壊れた床を直す。「話さなくても一 緒にいられる」日常を土台に、「草抜きを手伝ってくれる?」と誰かから必要とされる小さな経験を 重ねることで、「自分も役に立てる」という自己効力感を取り戻します。

2.「引きこもりをやめる」のではなく、「引きこもる場所を変える」
最初から学校復帰や就職をゴールにはしません。自分の部屋から違う場所へ移り、焦らずに「何 もしない」から「少しやってみようかな」へと心が動くのを待てる環境を整えます。

3.自然と一次産業を通じた「生きていく力(サバイバル力)」の獲得
野菜づくり、薪での火起こし、小屋づくり、生き物の飼育などを通じ、「社会の敷いたレールから外 れても、自分には生きていく方法がある」という安心感を育てます。

代表理事・西村勉の原体験と活動への想い
私自身、高校時代に不登校とひきこもりを経験しました。当時、私を社会へつないでくれたのは、 特別なカウンセリングではなく、近所の植木屋さんと一緒に木に触れ、黙々と汗を流した日常でし た。
しかしその後、同じように悩んでいた大切な友人を自死で失いました。『自分は戻れたのに、なぜ 友人を救えなかったのか』という悔しさが、研究者としての道、そしてこの活動の原点です。 専門的な研究知見と現場の実践を掛け合わせ、誰もが孤独に追い詰められない『信頼が自然に生まれる場所』を全国へ広げてまいります。

これまでの実績と科学的検証への展望
チームパッションでは、空き家や耕作放棄地を活用して人の居場所と森を同時につくる「ペカンの 森」プロジェクトを推進しており、これまでにボランティア登録者150名、活動回数200回超、延べ 590名が参加。滋賀、京都、山口、宮崎へと活動を広げています。
今回の米原「かえる場所」では、参加者の同意や倫理審査を経た上で、共同生活における日常 の関わりが人への信頼や自己効力感の回復にどう作用するかを医学的・心理学的視点から検 証し、新しい支援モデルとして社会へ発信することを目指します。

クラウドファンディング概要
・プロジェクト名:不登校・ひきこもりのための共同生活型居場所「かえる場所」整備プロジェクト ・目標金額:100万円
・資金用途:古民家の基礎修繕・安全確保(約40万円)、水回り整備(約25万円)、DIY資材・工具 費(約20万円)等

▼クラウドファンディングの詳細・ご支援はこちら

「【目標100万円】延べ590人が集った『ペカンの森』。引きこもりの若者が生きる力を取り戻すシェアハウスを開設へ!」